2012年5月13日日曜日

俳優 山本太郎さん ”脱原発”を熱く語る 
       「だれもがリーダーとなり、一人が10人に」

   山本太郎さんの東京革新懇人間講座に
                  300人を超す参加者
                        
 5月10日(木)の夜、文京区民センターで、東京革新懇の人間講座「俳優 山本太郎さん”脱原発”という生き方を語る!」が開かれました。今回の人間講座第21夜は、原発ゼロ発言で注目されている俳優の山本太郎さんを招いて、開催されました。会場いっぱいの300人余が参加(上写真)、若者が目立ちました。
 松元忠篤代表世話人が、原発ゼロに向けた「一点共闘」が広がっていると開会の挨拶を行いました。
オープニングは、近藤香緒里さんが、『春よ来い』『アルルの女』などをフルートで演奏しました。司会、インタビュアーは、2月に発足した「ガチトーク青年革新懇」の金真己さん、井佐哲郎さんが担当しました。
山本さんは、人懐っこいユーモアな語り口、気負いのない姿勢、率直で熱のこもったトークで参加者を魅了しました。また演劇「椿姫」の稽古における美輪明宏さんのエピソード(注)を紹介、会場は共感の笑いに包まれました。
 フロア発言で牧師の橋本左内さんは、自分が作った短歌「俳優の山本太郎ガンバロウ!あなたの清冽が日本を守ります」(「3・11災害歌集」)を披露しました。
閉会の挨拶で小竹ひろ子代表世話人は、「山本さんの勇気に感動し、元気をもらった」と述べました。
終了後、著書『ひとり舞台』(集英社)のサインセールが行われましたが、用意した60冊すべて完売しました。
山本さんのトーク要旨は、下記に。




(オープニングの
フルート演奏で
参加者の心を癒した
近藤香緒里さん)





 生き物としての叫び
3・11原発事故が起こり、炉心の冷却不能これはやばいと感じ、「生きていたい」「生きのびたい」との気持ちが強く湧いた。マスコミが「健康に直ちに影響はない」など片寄った報道を続ける中で、政府・東電に怒りを抱き、人間として原発反対の声をあげなければと考えるようになった。
悩んだ末に声をあげる
  民放テレビCMのスポンサーは電力会社や電機会社、制作の現場では「空気」を読んで、原発に反対する俳優・タレントを排除する雰囲気がる。原発反対の意思表示をしたい、でも芸能界から干される、うまくやれないか、眠れないほど悩んだ。放射能の影響が大きい子どもの被爆許容量を1ミリシーベルトから20ミリシーベルトに引き上げた国の方針が許せなかった。ツイッターや集会で「原発反対」を訴え始め、全国に出かけた。秋口には、「真綿」どころか「電気コード」で首が締められるように、仕事が少なくなってきた。原発推進勢力の利権構造の深さを痛感させられた。
  仲間をもう10人
「山本君、あせるな!急ぐな!」と心配してくれる友人もいる。でも、日本の原発はすべて海岸線にあり、地震は活動期と言われている。原発の労働者は、被曝しながら働いており、基地も原発も、弱いところにしわ寄せされているのではないか。環境は未来からの借り物、どう次の世代に渡すのか大事だ。原発の問題は、一人の独裁者を倒すよりも難しい。一人が10人に声をかけ、原発反対の仲間を次の選挙までにもっと増やそうではないか。
 30万人で国会の包囲を
 ヒロシマ、ナガサキ、ビキニに続くフクシマ、これで立ち上がらなければ、日本人は恥ずかしい。国会を30万人規模で取り囲むなどビジュアルな行動が必要である。原水協、原水禁など団体に囚われず、力を合わせてほしい。私は、「客寄せパンダ」になってもよい。世論の多数が原発反対でも、正義の味方はあらわれない。誰かがやってくれるではなく、一人ひとりがリーダーとして、アクションを起こそうではないか。(文責、編集部)
 (注)美輪明宏さんプロデュースの演劇「椿姫」の稽古で、セリフを覚えていなかった山本さんに美輪さんが、「私の舞台では稽古初日には全員セリフを入れて参加するの。でもあなたは原発の運動で忙しかったのね」(淡谷のりこ風の美輪さんの口真似で)と理解してくれたと紹介。
   (※終了後、若者を中心に、歓迎交流会を開き、山本太郎さん、マネージャーの藤倉忠和さんも最後まで参加し、原発ゼロにするために、みんなの力で国会包囲など行い、日本のあり方を変えようと盛り上がりました。)

 参加者のかんそう
山本太郎さんの勇気ある生き方にとても心をゆさぶられました。俳優で活躍中には知る
ことのできない正直で真摯なお人柄も素敵です。30万人国会集会是非実現しましょ!!
私も友人知人あつめますよう~
まずは太郎さんの生き方に胸を打たれました。
仕事を干されるか、自分の思いに忠実に生きるべきか、本当に苦しかったと思います。でもこの地球を思い人類の存在に思いを託し、今の生き方を選ばれた太郎さんに大きな拍手を送ります。五木村がダム底に沈むというとき、14千万のお金を積まれても、ただ1軒残った五木村の尾方茂さんを知った時と同じ感動を受けました。
〇原爆の怖さは解っていた私でしたが、3.11の原発の事故後、何も放射能について知
らなかったことに唖然としてしまいました。山本太郎さんの話を伺い“脱原発”という行動に悩みながらも勇気を持って行動している姿に私も勇気をもらいました。ありがとうございます。私も30万人の一人として、国会行動をぜひ成功させたいです。
〇とても明るく元気なお話でよかったです。悩んで行動に出た勇気は素晴らしいと思いま
す。「人あつめパンダ」さんは、それ以上の影響を全国に与えていると思います。自分のできることから 一緒に みんなで「脱原発」に前進していきましょう。
〇俳優さんがこれほどの重大な決意をして立ち上がっていることに感動しました。30万
人で国会を包囲することができたらどんなに素晴らしいことか(薬害エイズのときは厚生省を囲むことすら妨害をされた)。「ひとり舞台」の本を買って読んでいます。いつまでも「老人決死隊」だけではいけませんね。
〇大変感動しました。かざらず率直に話された様子。若い人たちへの良い影響大なりと思
います。少し注意深く考えれば、原発をこれ以上動かしてはいけないことが分かるはずですが、無関心、思考停止が広く普及して困ったものです。太郎さんのお話で、更に多くの方に脱原発を発言してもらうように努力したいと思います。企画された皆さんありがとうございました。
○久々に自分の若いころに重ね合わせ、心揺さぶられるお話でした。若さって素晴らしい。もっともっと多くの若者が世の中の色々な問題(原発、TPP、沖縄等の基地問題、消 費税、派遣労働、低賃金)に関心や疑問を持ち行動してほしい。未来は若者たちのもの だから…。特に、原発の停止のための世論を高めるための行動提起が強く印象に残った。元気の出る話に感謝。
○“素人”である太郎さんが、“僕のできること”を真剣に行動に移したことに敬意を表したいと思った。正直で思ったことは言う、ステキな「軽はずみ」の日本人=太郎さんが増えれば、3.11以降の意味がある。ステキな客寄せパンダになってください。ハプニングの原水爆禁止運動の統一的脱原発接着剤の話は、どんどん先にころがる行動力で、すばらしい。希望がもてた。
○テレビではインタビュー等で拝見しましたが、直接お聞きできてとてもうれしかったです。「生きたい」の思いからはじめた脱原発宣言、そのために俳優のお仕事が減ってしまったとのこと、前からも俳優としても魅力的な(個性的な)演技をする方だと思っていました。力強い行動力やパワーがよーく理解できました。ひとり一人が半歩でもに!!、そして、脱原発を、子どもたちの命を大切にの思いを、日本人としての正義を!!、世界に発信しましょう。
○山本さんの率直な言葉に、心に響くものがありました。心では「脱原発」と思いつつも行動できずモヤモヤして足を踏み出せない人が多いと思います。「今!!自分のできることから」と、気負いのない訴えにハッ!!とさせられました。そう!!自分の気持ちを素直に伝えればいい。一人でも二人でも…。そして、共感できる人が増えていければいい、と思わされました。
○山本太郎さんの素晴らしい感受性に感動しました。そして、彼の頭の良さにも・・・。私は80才になりましたが昔安保闘争で毎日国会に行ったことを想い出しました。皆さんがおっしゃっていらしたように久しぶりに元気を貰いました。ありがとうございました。これからもお元気で頑張ってください。
○深い話を明るく、広く聞くことができました。原水禁~一緒によびかけを…よかったです。30万人の反原発早く実現しなくてはと思いました。